若い頃に大変お世話になりました
東京會舘和食総料理長の鈴木直登先生よりいただきました。
「江戸の名工」が作る、老舗に引き続き継がれた関東のおせち、
四季折々の節句料理が紹介されています。
直筆で、私を含め悠善の若い調理師にも一人一人〇〇様と
サインをいただきました。
修行時代
東京會舘へ入社してまもない頃、何ヶ月も家に帰らず勤務し、ある日、
帰宅するために店の裏口を出たら、皇居の周りの街路樹が紅葉していた。
二ヶ月ぐらい厨房の中で暮らしていた。
今では考えられないが、その頃は仕事を覚える為に一生懸命だった。
確かに仕事は厳しかったが、師匠と一緒にいる時間も長かったので
学ぶことも多く、よき思い出だ。
現代の飲食業界は、作業の合理化を図る為に伝統料理や調理法が
省略される傾向にある。
おせち料理には欠かせない蒲鉾(かまぼこ)
など、年に一度しか作ることの出来ない全ての献立の作り方を
皆に伝えたい。
師匠の故・小松崎剛先生から学んだものを私の世代で終わらせるわけには
いかない。
毎年12月は、自分の部下たちは不眠不休で勤しんでくれる。
本書を通じて心から感謝します。(文章省略)
とありがたいお言葉、メッセージも込められた
「東京會舘創業90周年記念」
日本の伝統を料理で繙く一冊。
全国各書店にて販売
平凡社 定価本体3.000円(税別)
日本料理の大好きな方、興味のある方
お勧めいたします。
