今年は、筋なし野沢菜と言われる新種の野沢菜を使っての
大仕込。
信州人の好みに合わせ、又、悠善のお客様の客層に合わせ
低塩で素材の味が残る野沢菜漬けに挑戦いたしました。
ですが何はともあれ、今回は200キロ以上のお菜を
一日かけて洗い、何とか夕暮れ時には終了しました。
朝9時、3層の水槽に水をため、洗ったお菜を
更に丁寧に洗いザルに上げます。
写真の通り、右が通常のお菜、左が筋なしお菜、葉脈が
葉の先端近くまで太く走り、途中で折っても筋がない。
私の人差し指ぐらいの太さの葉脈。
実はこの野沢菜は、白菜との掛け合わせで作られたお菜。
全体のお菜の量に対し塩は3%。
野沢菜40kに対して塩が約1.4から1.8ぐらいの割合。
タカの爪に刻みと昆布を入れ、少量の味噌を加えました。
数時間で水が上がり、重石を軽い物に代えます。
3日目の野沢菜漬け
3日目の時漬け
野沢菜に醤油の香りと昆布の旨みがひろがり
べっ甲色に仕上がりました。
家庭では、日持ちがしないので、小分けにして、
冷凍保存もよいでしょう。
※漬物桶はあらかじめ、良く洗い拭き取ります。
更にお酒にて拭き取ります。
※時間があれば、野沢菜を一度干すことにより甘味が増します。
浅漬けをするときには、バリバリに折れ曲がる心配がありません。
※砂糖の代わりに、三温糖や、黒砂糖を使用してもよいですね。
※お好みで柚子を入れても良いでしょう。
時漬けのレシピ(やや甘め)
鍋に味醂800ml、醤油1800ml、酢600ml、砂糖、400g、
酒900mlを合わせ煮立てます。
火を止めて冷まし、タカの爪を大匙5杯入れます。
野沢菜は、2~3センチの長さに切り洗います。
水気を拭きます。
全体にお酒をかけ混ぜ合わせます。
刻み昆布を包丁にて、細かく切り混ぜ合わせます。
重曹やミオラなどを入れ、柔らかくする手法もございますが、
やはり自然の食材です。
その時柔らかく、味が載っていても、1週間もすればカビが
吹いてきます。
自然その物の味(旬)は一度だけ。素材も生き物です。
その時の、歳時を感じながら旬を味わうのが、
日本人のいいところですよね。
