日本料理研究会 「月例料理展示会」

日本料理 研究会

「12月号の月刊日本料理」

「月例料理展示会」料理技術の向上、伝承及び

研鑽、国民の食生活向上に寄与することを目的

としております。

 

本日は、沢山の方々に貴重なお時間を頂き、又、
いつもと違う角度から和食を学ぶヒントを頂きました。

 

 

新たな気持ちで精進していきたいと思います。

 


ありがとうございました。

東京築地 日本料理研究会にて

 

http://www.nihonryori-ken.or.jp

 

二十四節気 七十二候 「晩冬の時」

コース出展

 先附け「橘」  時鮭氷頭菊花和へ 蕪骨 橙 岩茸

                 シブレット 天 時の子

 

         蒸鮑柚子水織巻 鯛子唐寿味 野沢菜蕪  

 組肴「師走」  松の実真薯 銀杏塩煎 松葉素麺

                  車海老松前〆       雪中竹の子塩焼き 

 

 椀 「大雪」  鱈安平 霜降り一夜茸 冬至梅人参 青葱 柚子 

           

 揚物「里神楽」 赤座海老煎餅 花豆 竹寿美塩

 

 煮物「年の瀬」 身返し寒鰻印籠煮  雪花蓮根  隠元 針生姜 木の芽

    

 材料の原価   1,800円

  先附け240円 前菜580円 椀260円 揚物370円 

  煮物350円 売価   6,000円

 作業時間    3時間

 所要人数    2人

 

解説

二十四節気 七十二候 「晩冬の時」

 一年の四季を細かく分類すると、

一年を十五日おきに、二十四の季節に

分けたものが二十四節気であります。更に

三つに分けたものが、七十二候です。今回は、

御品書きに「晩冬の時」というテーマで、旧暦

12月から新暦1月中旬頃に掛けて献立をまとめ

させて頂きました。

 

題名に「時」を入れましたのは、私が自分の店を

持って十年の間に教えられた事「素材を生かし、型

にはまらず形を崩さずに・シンプルで美味しい・・」

と言う事です。時の流れ、時代のニーズと言いましょ

うか、その時々で入手できる素材を用意すれば良いと

言う事で、「時」を活かす料理が必要な、師走の時期

に合わせた想いから加えさせていただきました。

 

先付

橘は、平安京の内裏にも供えられ「右近の橘」

として、左近桜と相対した樹木でもあります。

熟しても酸味が強く甘みが少ないので、お店

では、この時期に酢のものや、和え物に使い

ます。寒気が増すこの時期になると、色も黄色

づくので、珍皮にも良く使います。説には、厄病

流行った時期に、井戸の水と橘の葉を煎じて飲め

ば病が治るとの由来があり、医者のことを、橘に

井戸の井と書き「橘井」と読んでいた説がある。

 

鮭のヒズの臭みを、米麹にて取り除き、菊花、甘酢の

酢を控え、橘のさわやかな香りを加えました。天盛り

の時の子は、その時々で入手できる魚卵を使い、今回は、

あえてイクラを使わずに、飛子を使用しました。

 

麹はこの時期に、味噌つくりに使います。同量の熱湯を

入れ、コタツの中で5~7時間置くと袋がパンパンに膨張

します。絞り素材と合わせ、更に麹くささを取り食べやす

くするために、卸した蕪や大根をいれます。

 

先附け「橘」  時鮭氷頭菊花和へ  沖鮭は、頭を塩漬け

        にし薄切りにして甘酢に漬ける。米麹は、

        ぬるま湯を加えて、七時間位温蔵庫に入れ、

        塩、白醤油、味醂にて味を調える。

 

        菊花は、色よく茹でて甘酢に浸す。聖護院

        大根、ビーツを下ろし甘酢で洗い菊花と混ぜる。

 

橙        説明を略す。

 

岩茸       岩茸は、塩水にて良くもみ洗いをし茹で

         て水に晒し甘酢に漬ける。

 

天 時の子    時の子は、その時々で入手できる魚卵を使い

         、今回は、あえてイクラを使わずに、飛子を

         使用。

 

組肴「師走」  

寒気が一段と厳しくなる中で行われる忘年会シーズン、

いよいよ年の瀬が到来した事を実感します。「お師匠

さんも走る」程、忙しいこの時期は、料理の材料も、

あまり細かな約束事に拘らず、素材を生かしたシンプル

で美味しいものを、そのままズバリの演出でもてなしたい

と思う毎日です。お客様には、多忙な時間を割いて、数ある

中のお店から当店を選んで足を運んでくださるのだから、

せめてこの一瞬だけでも幸せな気持ちになって頂きたい。

そんな思いと向き合い「師走」組肴は、様々な器の中でも

特別に品格を感じさせる、木曽漆器の高台に盛りました。

また、ぬくもりや季節を感じさせてくれる、黄交趾や備前、

春秋や信楽などの器も寒いこの時期に使いたくなる器です。

余白を十分残しながら、器の中心に素材を寄せ集め、岸辺の

落葉樹を添え、木枯らし吹く頃の風情を思い浮かべながら、

師走の前菜とさせて頂きました。

組肴「師走」  

蒸鮑柚子水織巻  蒸し鮑は、塩蒸しにし、適当に大きさ

         に切り水織葛に巻き三つ葉でとめる。

 

水織葛      葛粉と水(水2合・葛1.5合)を

         合わせ裏ごしし、水織鍋にて葛水織を

         作り、形に切る。

 

車海老松前〆  車海老は背開きとし紙塩をあてる。昆

        をミキサーにかけ攪拌しふるいにける。

        68度の低温調理にて6分焼き、攪拌した

        昆布を満遍なくふる。

        おぼろ昆布を添える。

 

ボラ子を仕込む際、ヌカにも入れる。ボラ、スケコ、タイ他・・

鯛子唐寿味    鱈子唐寿味は、腹子を酒で洗い強塩

         半日当て焼酎に半日漬ける。常の通り

         ガラス板に鋏み上下を組み替える。

 

野沢菜蕪     長野県飯山産の野沢菜は、東京江戸川区

         小松川の小松菜から発祥したものとされる。

         生産地ではおやつ代わりに、皮をむき、生

         で塩をつけて食べる習慣があるくらいの強い

         さが特徴である。

 

松の実真薯        真薯地に松の実を刺し清油にて揚げる。

 

銀杏塩煎     説明を略す。

 

松葉素麺     説明を略す。

 

 

雪中竹の子   雪中竹の子は、焼物の基本として冬場

        あまり塩焼きは用いず、照り焼きや柚香焼き、

        味噌焼きが主だが、雪中竹の子は甘みが強い為、

        あえて塩焼きをんだ。

椀 「大雪」

安平の由来は京阪地方の呼称となっており、

安土桃山時代に茶人の手記の中で「かまぼこはんへん」

と半片の名があり、江戸時代以前からあった

事が分かる。又、若い頃に親方から、半片は、

お椀の蓋を使って、半月形に作った事の諸説がある、

出汁を張ったときに浮かなければハンペンとは言えない

・・と教えられました。

 

冬の味覚寒鱈を入念な安平に仕上げ、まっ白くきめ細かい

 椀種の一品に仕上げ、寒気の富士山の笠雲(羽二重雲)

見立てました。

 

店では、長芋(松代薯)を使用します。旨味は強いのですが、

水分が多いため生の芋ではなく、一度蒸して

冷ましたものをすりおろして混ぜています

    

椀 「橘」    

 

鱈安平    安平とは、半片より更に柔らかいもの。

       鱈は三枚におろし、小骨を除いて皮を

       引き上身とする。 

       上身を包丁にて叩き、包丁の面を使って

すりつけるように練って板ずりとし、よく粘りを出す。

当たり鉢で滑らかになるまで良くあたり、すり身を作る。

卵白、昆布出汁、つくね薯を加え裏ごしした鱈の白子を

入れすり身と合わせ、塩で味を調える。 昆布出汁に酒、

塩を加えに立てた中に安平地を玉杓子

で山形にかき取り、静かに入れて火を通す。

 

安平地材料と分量

        生鱈(生身)200g  卵白 1個

        鱈白子  50g   塩  少量

        つくね薯  適量   酒  少量

        昆布出汁  200CC

 

霜降り一夜茸 霜降り一夜茸は、石突を外し

泥を拭い茹で水に晒す。吸地にて含ませる。

 

冬至梅人参  吸地にて含ませる。

 

青葱     説明を略す。

 

柚子     説明を略す。

 

揚物「里神楽」

海老煎餅は、安価で色が大変綺麗な輸入の

ものを使用し、頭を落として麺棒で軽く叩き

ながら薄く熨す。獅子舞の獅子を海老の御頭

に見立て、シンプルに炭塩にて共す。江戸

時代中期以降に江戸に伝承さた江戸里神楽は、

獅子舞やひょっとこ、  「おかめをつけ,華や

かな神社の祭りの風情を表現し、花豆は古銭に

見立てました。

揚物「里神楽」  赤座海老煎餅  海老煎餅は、

         頭を落として皮を剥き極薄い塩を振る。

         後、水気を拭き取り、片栗粉を尽け

         麺棒で軽く叩きながら薄く熨し、清油

         で揚げる。

          

花豆       清油にて素揚げとする。

 

         竹寿美塩    竹寿美は、生竹の筒の

                 中にあら塩を入れ、250

                 度の窯で3時間焼く。

                 すり鉢にてあたりふるいに

                 かける。陶芸教室の1,200

                 度の窯の中では、30分で仕上

                 がりました。

 

煮物

「年の瀬」最後は、昔の仕事見直して鰻を身返し、

身表に牛蒡を入れ、有馬煮とは対照的に身の白さ

を生かして上品な味に仕上げました。年の瀬に蕎麦

・・(五穀の精とし)古くは、とがったところや物の角

「カド」を「カド・稜・そば」と言いました。蕎麦

の語源も、実が三角にとがっているからだと思います。

今回は、年の瀬に因んで、寒の鰻と牛蒡、蕎麦粉を合わせ

印籠詰とし、腰に下げた印籠箱と木枯らし降る雪花蓮根を

添え、数え日の一品とさせていただ

きました。

 

牛蒡は、蕎麦湯にて灰汁抜きをします。

煮物「年の瀬」 

身返し寒鰻印籠煮 身返し寒鰻印籠煮 

寒鰻を使用し、塩ずりをしてぬめりを取り

、首の付け根にたこ糸を結び、天井から吊

るし裂き包丁で鰻の首回りに包丁目を入れる。

骨に沿って包丁の先で少しずつ切り目を入れ

ながら身を返して腸を取り除き下方にずらして

中骨から外して身返ししたまままっすぐに伸ばし、

同じ太さなる部分を5センチの長さに筒切りにす

る。灰汁抜きした牛蒡を差し込み、鰻の小口より

少し出るようにする。鍋に並べ、分量の調味料を

れて味を調える。1~2時間じっくり煮てその

まま冷まし、一晩おく。良くなじませてから器に

重ね盛りにし、下味を付けた隠元を前盛りにし針

生姜、山椒、蓮根を添えて供する。

 

身返し鰻材料と分量 4人分

           鰻1本    出汁15

           赤酒1   砂糖少々

           白醤油1

                  

雪花蓮根   蓮根は、雪輪形に切り茹でて白煮

      とする。

  

針生姜    説明を略す。

蕎麦の実   説明を略す。

二色隠元   説明を略す。

木の芽    説明を略す。

 

         

 


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