商売柄、調理師は家族で食卓を囲む事はほとんどありません。
それは世の中の人がくつろぐ時間が、我々の主戦場であるからだ
と感じます。
家族と一緒に食事ができないのは、ある意味自分を犠牲にしている
事ですが、私は、お客様に喜んで頂く仕事をしているんだという
大きなやりがいに支えられてきたと思います。
若い調理師を目指す方で、仕事がつらいなと感じたら、
「美味しい料理を作りたい」「食べて頂く方に喜んで頂きたい」
「料理人として名前を残したい」「又是非きて頂きたい」等々、
調理師を志した時の熱い気持ちを思い出してください。
不平不満をこぼしている時には、人は進歩しません。常に大きな夢や
目標を持ち、自分のことを忘れずに、前向きに邁進していって下さい。
食に関わるものの原点を改めて心に刻んでほしいと思います。
それを家族が理解をしてくれて、今日があると感謝しています。